ウチダメンタルとはメンタルを”強い弱い”ではなく”上か下か”で考える

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元日本代表の右サイドバックで、鹿島アントラーズやドイツのシャルケ04などで活躍した内田篤人氏が2021年8月に出版した著書『ウチダメンタル 心の幹を太くする術』(幻冬舎刊)。

メンタルが弱いと感じる人、どのようにメンタルを考えればよいか分からない人、ネガティブ思考気味な人におすすめの一冊になっています。

いわゆる「メンタルが強い」とはどういうことなのか、なぜメンタルが重要なのか、メンタルを保つためにはどのように考えるべきかについてのヒントがたくさん記されています。

ウチダメンタルの根幹

内田氏の考えるメンタルのイメージは”上下”。よく言われる強弱ではない。強い、弱いでなく、上にあるか下にあるか。そして大事なのは感情の抑揚、揺れ幅を抑えることがパフォーマンスを維持するうえで重要なことだと考える。


心電図をイメージしてもらうとわかりやすく、上下に波打つのを感情とすると、危篤状態のようにピーッとまっすぐに一定の状態で保てる選手ほど、いわゆる「メンタルが強い」。

例えばメンタルが強いとよく挙げられる、本田圭佑選手や長友佑都選手、遠藤保仁選手、長谷部誠選手はそれぞれタイプは異なるがメンタルが強いと思われている。その共通点は感情の揺れ幅の小ささにある。本田選手や長友選手はメンタルが上段で一定に保たれていると考える。本田選手ほど強気ではない長谷部選手は中段で、遠藤選手は下段。それぞれタイプは違うが、感情の振れ幅を一定に保てているので、彼らはいずれも「メンタルが強い」。

自分のメンタルが上部にあるのか、下部にあるのか、ポジティブかネガティブかに良し悪しはなく、大切なのはそこから感情の揺れ幅を上下させないこと。

感情の揺れ幅が大きい選手はプレーの波も激しくなり、メンタル的にも脆く見えてしまう。
もちろん感情の波は誰にでもある。ただそれを極力小さく細かい揺れ幅で抑えるために、どのように考えるかが重要なのだ。

なぜメンタルが重要なのか

メンタルが仕事に与える影響は大きいからだ。内田氏は心技体の順番について重要な順で心、体、技と言う人が多いと感じたそうで、その考えに驚いたという。

内田氏は改めて振り返って考えてみると補う合うものだという。
試合にはいいたファーストプレイで技術的にしっかりと対応できたときは心の状態が良かったりする、一方心が乗っていないときにいいキックが蹴れたことをきっかけに心が上がったりする。
逆に技術、フィジカルが良くないときにメンタルがそれを補うこともある。

一つがダメなときに他の2つでカバーをし1つを良くしてくれる、どれかが良い状態であることで勝負ができるという考え方。
技術やフィジカルに積極的に取り組む選手は多い。メンタルは重要だと感じていても具体的に整理されているかと言われたらあまりされていないことが多く、きちんと自分なりの考え方を確立しておくこと。
メンタルはフィジカル、技術と同じくらい欠かしてはならないものだ。それがあることで結果を出す確率を高めてくれる。

心の揺れ幅が大きい選手の特徴とその対策

  1. やらなきゃいけないことを作りすぎる
    振れ幅を少なくするために「やること」を増やしすぎてしまう人がいる。ルーティンを増やしすぎてしまったり、食事や睡眠に過度に気をつけてしまったり・・・それでストレスを感じてしまっては本末転倒なのでやらないこと、適当さを身に付けるのもとても重要なこと。

    もちろん最低限守るべきことはあるが、そういう考え方を持つことでストレスを感じないというメリットは確実にある。公式戦の前日全く眠れなくてそれがストレスになってしまってパフォーマンスが落ちてしまったりするくらいならそのくらいの考え方のほうが良い。ストレスは想像以上にプレーに影響する。

    重要なのことは試合で勝つか負けるか。
    勝つためのアプローチや考え方は千差万別で、自分にとって一番モチベーションを高められる方法を模索し自分なりの心の揺れ幅を少なくできるメンタルの保ち方を見つけることが重要なのだ。
  2. 感情が入りすぎる
    心の揺れ幅が大きい人は感情を入れすぎる傾向にある。難しい状況だけど過度に期待をしてしまったり、結果を残すと気合を入れすぎてしまい今まで通りのパフォーマンスが出せず大きく落ち込んでしまう、なんて経験をすることが多い。

    なのであえて最悪の想定をしておくことは心の揺れ幅を保つためにととても有効。もうあり得ないくらい最悪を想定することで実際に起こることは基本的に「想定内」にすることができ、どんな状況に陥っても冷静に対処することができる。

    最悪を想定したうえで自分が今できることだけ考え、勝利を目指すこと。
  3. 背水の陣で臨みがち
    退路を断って物事にあたること、サッカー一筋というのは確かにかっこよく、それくらいしないとプロにはなれないと思われがちだが全然そんなことはない。それで不安が増えてプレーがうまくできないというケースは多々ある。

    それならメンタルを上下させないためにもプランBを持つこと。確かに打算的だと思われるかもしれないが、常に不安を抱えながらプレーするよりはプランBがあるという心理的余裕につながる。プランBがあるだけで勇気を持つことができ、集中して取り組むことにもつながる。

ウチダメンタル 逆境の時どう対応するか

つらいとき、逆境に出くわした時どう考えるか。ここでも重要なのは心の揺れ幅を保つためにどんな行動をとるべきかを自分に合った形のものを体得していくことが重要になる。

内田氏のサッカー人生はほとんどが怪我とともに過ごしてきた。そんな過酷な状況の中でどのような行動をとって怪我を乗り越えてきたのか。そこには大きく二つあり、「踏ん張る」「切る」この二つ。

  • 踏ん張る
    重くて分厚そうな壁が見えた、その時に逃げるか、押し返そうとするのか。たいていのことは押し返そうとすることで解決できる。壁を過大評価して逃げようとするのはメンタル以前の問題だ。

    メンタルが重要になるのは自分の力よりも本当に強い壁の場合だ。その時もまずは押し返そうとすること。

    「押し返そう」とするときに考えていたことは心残りはしないようにすること。

    誰しも何かしらの心残りがあると思う。そのような心残りをもうしないという思いがた原動力になる。

    夢のために今何をすべきか。結果はいろいろな要素が複雑に絡み合うのでコントロールできない。
    ただどんな結果であってもやれることはやったよね仕方ないよねと思ったとこまではやろうと、心残りはしないという思いで耐え、心を支えていた。

    リハビリでつらい時期を”心残り”をしないという思いをもって「踏ん張る」ことで心の振れ幅を保っていた。

    ただここで難しいのは感情のコントロールだ。踏ん張ることはとてもパワーを使う。踏ん張っている時につぶれてしまっては意味がないので、たまには息を抜くことも重要。

    内田氏は本当に信頼のある人にちょっとだけしんどい心中を吐露することで息抜きをしていた。
  • 切る
    押し返そうとしても押し返せない。「思い」をもってしても踏ん張れない。自分の力ではどうしようもない壁が目の前に立ちふさがった場合、一回切る。

    心の揺れ幅を描いていた線そのものを切ること。ずるずる引きづってしまうくらいなら、心の揺れ幅を保つためにも、具体的なアクションを取ることで切ってしまう。一人の時間を作るも良い

    切ったらあとは時間に任せる。時間が解決してくれることもあるのだ。いずれやらなければという気持ちが戻ってくる。

ウチダメンタルは時に押し返し、時に線を切ることで揺れ幅を保ってきた。俗にいうメンタルが弱い人は常に全力でやってしまったり、不安に押しつぶされてしまうことがあると思う。

それではいつかがたがきてしまう。。目標を達成するためにも、メンタルのオンオフもはっきりさせることで心の揺れ幅を安定させる手段を持っておくことはとても重要なこと。

メンタルが弱いと感じる方にぜひ読んでいただきたい一冊

自分自身メンタルにかなり課題を感じていたのですが、とても分かりやすく言語化されており、メンタルが強いとはなんなのか、どうコントールすればよいのかのヒントがたくさん詰まっていました。

感情の抑揚、心の揺れ幅を抑えるためにはどのように考えればよいか。考えるというのがポイントで、メンタルは思考によってコントロールできると感じました。

どのように考え、どのように物事を捉えるか、どのようなアクションをとるのか。それぞれに正解はなく、自分のパーソナリティによって変化するので自分にとって一番ベストはなにか、最適解を探し続けることが自分なりのメンタルの確立につながります。

ポジティブが良い、ネガティブ良いという話ではなく、ウチダメンタルの根幹でお話した心電図でいうと自分はどのあたりに位置し、その位置から揺れ幅を抑えるためにはどうすればよいのかを知ることが大切です。

なのでまずは自分がどのようなときにどのような感じ方をするのか、感情を理解することが大切です。
その上で心の揺れ幅を少しでも減らすために今自分がどのような思考、行動、選択をとるべきかをきちんと考えることがメンタルを安定させるために重要になると思います。

テクニック、フィジカルだけでなくメンタルもきちんとトレーニングしていきましょう!

 

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